prologue プロローグ
はじめに。
31歳、中卒。人生のやり直しを決意して、東京へ。
31歳、中卒。人生のやり直しを決意して、東京へ。
朝の配送中、ラジオから流れてきたゆずの曲が、30歳目前の僕に問いかけてきた。
睡眠3時間、ぎっくり腰で出勤。妻の顔を見て、泣きそうになった。
居眠り運転で死にかけた日。
腕立て伏せ1回から始めた男が、2000m泳いだ日。
31歳・中卒トラックドライバーが、定時制高校に入学するまで。
妻の転勤話に、僕は0.1秒で答えた。
大阪から東京へ。ボロボロの体で挑んだ、片道500キロの引越し劇。
30歳・無職・東京。プログラマーを目指した、無謀な新生活。
やる気だけは満点で、職業訓練校の面接に落ちた。
10年のキャリアさえ否定された絶望。そんな僕に、あやちゃんママがかけた言葉。
定時制高校のHPを見ながら、僕は「行かない理由」を探していた。
16年ぶりに電話した中学校。校長先生の一言が、震えるほど嬉しかった。
中学生に混じってパイプ椅子に座る、31歳のおじさん。
31歳が、高校の入学試験を受けた日。
合格発表の前に立っていたのは、僕ひとりだった。
「すぐ大きくなるから」と言われた、31歳のおじさん。
2度目の入学式。隣の席は、先月まで中学生だった少年だった。