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ep.17 1年生

2度目の入学式。隣の席は、先月まで中学生だった少年だった。

2020.02.21(金)

4月8日、2度目の入学式を迎えた。

会場は学校の体育館ではなく、近くの文化ホールだった。体育館が改修工事中のためらしい。あやちゃんと並んで会場に向かいながら、不思議な気持ちがあった。15歳の時は親に連れられて来た入学式を、今日は妻と一緒に来ている。

周りを見渡すと、生徒に付き添っているのはほぼ全員が親御さんだ。当然だ。15歳の子どもの入学式なのだから。その中で、ひとりだけ配偶者を連れてきた生徒がいる。なんだか面白かった。

受付で名前を確認してもらっていると、目の前に人が現れた。スーツを着ているが、色黒でチャラそうな雰囲気の男性だった。

「担任の前田です。」

これが担任か、と思った。見た目だけで判断してはいけないが、街で会っても学校の先生だとは気づかないだろう。これから4年間お世話になる人だ。よろしくお願いします、と頭を下げた。

式が始まり、着席した。隣には小柄でかわいらしい少年が座っていた。先月まで中学生だったのだから当然だ。この子と同じクラスになるのか、と思うと、また不思議な感覚があった。

式は校長の挨拶から始まり、生徒会長が慣れた様子で祝辞を述べた。

やがて入学者の名前が順番に呼ばれていった。みんな返事が小さい。恥ずかしいのか、緊張しているのか、ほとんど聞こえないような声か、無言の子もいた。

自分の番が来た。

「はい!」

できるだけ大きく、はっきりと発声した。